35'S DAYS JAPOBOLIVIANA

青年海外協力隊生活@ボリビアで得たこと、帰国後の日本での生活・仕事ぶり、子育てのことなどについて気ままに書き綴ります!!

#050 青年海外協力隊:任地編_活動開始までのあれこれ

今日は若干長いですが、現地赴任後・活動開始前の準備について。ほとんどの場合においてすぐに活動開始!とはならないです。少なからず、任地や関係者のことをよく知り、また自分の活動内容・場所・立ち位置を確認する準備期間が必要です。(*プログラム派遣で専門家の方等とグループを組んでの活動の方は明確に役割や活動場所が明確にが決まっていてすぐに活動開始となることも。)ということで、赴任2か月ほどの日々の動き・把握に努めたことを思い出して書いてみます!けっこう思考錯誤でした!

 

配属先や村のスケジュール感、行事を知る・慣れる、同僚と話す、仲良くなる。

私の配属先村役場のオフィスアワーは8:00-12:00、14:00-18:00(書くまでもないですが、残業する人はほぼ皆無)。出勤したら全員キッチンで朝食をとり(これは驚いた笑)、10時頃、村のおばちゃんが役場内にジャガイモのおやつを売りに来ることがあり、また食べるの?!と思いつつ、これも郷に入っては郷に従えで一緒に食べてみる。お昼休憩はいわゆるシエスタで12~14時のたっぷり2時間。18時ピッタリに仕事を切り上げて乗り合いバス、もしくは同僚の車に乗り合わせて車で30分のスクレという都市部に帰っていく。いわゆる業務中にはペーパーワークをしたり、担当集落への外回りに出たりとそれぞれ。村に住んでいるのは私と数人の同僚のみ。ここで分かったのは実際の村の暮らし(水が出ない、集落部の人たちが日々徒歩でどれだけ移動しているのか…などどいった事情)を理解している職員は限られているということ。若干残念に思うと同時に、自分は村に住む人達にとって、近い存在になれる可能性を感じました。 

 

↓↓怪しげな紫の液体は、APIと呼ばれる紫トウモロコシの粉末と砂糖を煮詰めたボリビアの朝食。結構おいしいですが、何せ甘いので…太った気がします。これをパンと一緒に食べます(より太る)笑。役場は建て替え工事中(しかも予算の関係上2階の建設は数年後笑)、文書庫はお世辞にも綺麗とは言えず…。日本人の私のファイリング術を買ってもらい、後々にエンジニア部門の書類の整理を任される、なんてこともありました。

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オフィスの自分の席の調整

赴任早々から広くて明るい、申し分のない位置にあるデスクを充ててもらっていたのですが、役場内の人の動きが把握しずらい、という難点がありました。なので交渉して移動させてもらうことに。新しい席は役場秘書の隣笑。なぜかというと、出退勤の記録・外出報告・役場のバイクや車両のキーの管理・各種申請の最終承認書類の提出先・村長や議員のスケジュール管理は全てここで行われている、ということに気づいたからです。ここならば多くの同僚と顔を合わせることができ、彼らの一日の動きを伺い知ることが出来る!と思い、村長に直談判したところ、「狭いのによいの~?!」なんて言いながら快諾。秘書も同世代の女性だったので、喜んで隣に迎え入れてくれました。いつも早めに出勤して(とはいえ、自宅は役場の目の前なので苦労はないですが笑)、みんなに挨拶して自分を覚えてもらうように。あわよくば雑用の手伝いもさせてもらい、役場のいろはを身に着けました。  

↓↓ここならみんなと会えるし、なんと小さなお客さんたちが訪ねてきてくれることも!

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活動範囲に関する情報収集…役場内行脚、同僚の活動への同行

村には42の集落があることは同僚の話で分かったのですが、位置関係や集落ごとの特徴、支援の行き届き具合、などのデータへのアクセスが必要でした。役所内を練り歩いて、色んな部署の同僚と他愛のない話をしているうちに、この分野なら誰に聞くとよい、という関係性が分かるように。また実際に集落訪問する際には連れていってもらうよう、日々さりげなくリマインドしていました笑。特に遠い集落は車両がないとアクセスできないので、同僚の協力は必須でした。遠い集落は自分の活動地としては不向きではあったのですが、誘われればどこにでも同行しました。どんなに遠い集落の人たちも村役場に来ることはあるし、同僚が普段どれだけ苦労してアクセスしているのかを理解することも大切。百聞は一見に如かずだったからです! 

 

↓↓子どものいるお母さん対象のワークショップ。ボリビアならではの手順・習わしを学ばせてもらいました。

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↓↓役場と集落は離れていることも多く、時には道端?で契約を交わすことも。

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↓↓救急車を使っての定期的な医師の巡回診療への同行。岩が邪魔をして立ち往生なんてことも多い。

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↓↓橋なき川を渡る必要ある一番遠い集落の訪問。天気の急変で増水することも…。これは怖かった。

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オフィスワーク…レポートやツールの作成

オフィスでの時間の使い方ですが、外出前後の報告書の作成に充てることが多かったです。同僚に倣ってのことなのですが、正直ボリビアという南米の最貧国と言われるところで、ペーパーワークが機能していたのが驚きました。もちろん言語はスペイン語なので、同僚にプルーフリーディングをお願いし完成させていました。これは語学力向上にも役立ちました。また、自分の活動が本格始動したら使うであろうツールの作成は少しずつ進めていました。いざ活動が始まると、集落への長時間の歩きの移動やら、異文化へのさらなる適応やらで体力・気力を使います。ましてや、私の任地は標高3000メートルほどで体力を奪われるので時間のかかる準備は計画的にしておいて正解でした。 

↓↓特に最初のうちは言語の壁もあるので、紙芝居等のツールは役立ちます。

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よき理解者・協力者獲得

よそ者…という表現が正しいか分かりませんが、外から来ている自分には、仕事においても日常生活においてもよき理解者・協力者が必要でした。特に村に住んでいる女性同僚とはよく話すようにしました。ちょっとしたこと(オフィス用品はどこにあるのか、上長承認の受け方、日常生活に必要なものをどこで買ったらよいか、日本とは全然形状の違うガスコンロをどうやって使うのか…)でつまづくので、その度にお世話になりました。ポイントは同性である女性陣から仲良くし始めた、というところ。特にラテン文化圏で小さな村…なので男女のことで万が一良からぬ噂がたっては…面倒くさいです。些細ではあるけれど、こんなところにも気を付けるとよいかもしれません。暮らし・活動・語学力がこなれてきたら、からかう感じを良きにあしらいつつ、男性陣の協力者も増やしていきました。唯一、村役場の門番的存在(寝泊りしながら鍵の管理や掃除、なんだったらお祝いごとの時に肉をさばく…などを任されているおじいちゃん)とは最初から仲良くしていました。村役場と私の家は目と鼻の先で、何かと助けてくれる彼の存在はありがたかったです(鍵が壊れて敷地内に閉じ込められてしまった時も、はしごをもって彼が助けに来てくれました笑)。 

↓↓協力者を多く持ち、かつ自分の活動に巻き込むことは大切です!

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まとめ:『自分が変わる』の精神が役立つ!

協力隊に限った話ではないと思うのですが、異文化の中で活動する・生きるには、誰かに何かをやってもらうのではなく、いかに出来るよう自分で動くか・自分が変わるか、が大切です。また日本の日常生活ではあり得ないようなことが日々普通に起こるので笑、発想の転換ができると精神的にも楽だし、結果として活動にも幅が出ます。真面目な隊員であればあるほど「要請書には書いてなかった…」とか、「所属先が自分の活動に理解がない」と悩み、他に求めてしまいがちですが、自分が変わってなんぼだ!ということを早いうちに頭の片隅に置けるようになるのが私としてはオススメです。こうした思考は帰国後の仕事や人間関係でも役立っているなぁと思います。

 

大分長くなってしまいましたがこの辺で。