35'S DAYS JAPOBOLIVIANA

青年海外協力隊生活@ボリビアで得たこと、帰国後の日本での生活・仕事ぶり、子育てのことなどについて気ままに書き綴ります!!

#051 青年海外協力隊:任地編_普段の持ち物・服装

今日は任地での持ち物や服装について。任地や職種によって必要なものは大分異なります。私は乾燥高山地域の村落部巡回型の活動でした。色々試した結果、下記のような持ち物・服装に落ち着きました。大切なのはすべて自己責任だということ。貴重品の管理を含めて、自分の身は自分で守るんだ…と唱えながら参考にして頂ければと思います。

 

 

活動時の必須アイテム 

両手の使えるカバン…私は荷物の出し入れが簡単な横掛けの吉田カバンを愛用

ノート・筆記具・カメラ…活動記録用

ペットボトルの水(orみかん)・クッキーなどの軽食…アクシデント時の非常食

トイレットペーパー…トイレには備え付けがないので自分で要持参

ウェットティッシュ(もしくは赤ちゃんのお尻ふき)…何かと便利

日焼け止め…標高が高い任地だったので要紫外線対策

キンカン…乾燥地域だったのでダニなどに刺されたらすぐ要対処

かぎ針・毛糸…時間つぶし(良く待たされる笑)兼共通の話題用

🔑ポイント:自分の身は自分で守れるよう、必要物をコンパクトに持ち歩く

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活動時の服装

帽子・サングラス…標高が高いので紫外線対策用に必須

通気性のよいシャツ…日中は太陽光で意外と汗をかくことも

ズボン…足元の悪い道をたくさん歩くので、スカートはNG。

ウィンドブレーカー…急な雨風にも対応

運動靴…とにかく歩くのでソールが良いものを推奨。

🔑ポイント:安全と動きやすさ第一。アウトドア用品が便利かも。

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私のように村落部派遣の場合はサバイバル中心の生活なので、アウトドア用品や知識はとても役立ちます。また開発途上国でもベビー用品(お尻ふき、おむつ、ベビーオイル等など)は大抵手に入ります。数ある製品の中でも一番衛生的・経済的なので覚えおくとよさそうです。ここだけの話ですが…トイレが思うようにはないので、生理の時は大きめのナプキン・もしくは赤ちゃん用オムツを切って重装備して出かけていました。いま思えば女性にはちょっと過酷な環境でした(苦笑)が、今となってはよい思い出です。生きる力がより備わったと思います!

 

ではでは。

#050 青年海外協力隊:任地編_活動開始までのあれこれ

今日は若干長いですが、現地赴任後・活動開始前の準備について。ほとんどの場合においてすぐに活動開始!とはならないです。少なからず、任地や関係者のことをよく知り、また自分の活動内容・場所・立ち位置を確認する準備期間が必要です。(*プログラム派遣で専門家の方等とグループを組んでの活動の方は明確に役割や活動場所が明確にが決まっていてすぐに活動開始となることも。)ということで、赴任2か月ほどの日々の動き・把握に努めたことを思い出して書いてみます!けっこう思考錯誤でした!

 

配属先や村のスケジュール感、行事を知る・慣れる、同僚と話す、仲良くなる。

私の配属先村役場のオフィスアワーは8:00-12:00、14:00-18:00(書くまでもないですが、残業する人はほぼ皆無)。出勤したら全員キッチンで朝食をとり(これは驚いた笑)、10時頃、村のおばちゃんが役場内にジャガイモのおやつを売りに来ることがあり、また食べるの?!と思いつつ、これも郷に入っては郷に従えで一緒に食べてみる。お昼休憩はいわゆるシエスタで12~14時のたっぷり2時間。18時ピッタリに仕事を切り上げて乗り合いバス、もしくは同僚の車に乗り合わせて車で30分のスクレという都市部に帰っていく。いわゆる業務中にはペーパーワークをしたり、担当集落への外回りに出たりとそれぞれ。村に住んでいるのは私と数人の同僚のみ。ここで分かったのは実際の村の暮らし(水が出ない、集落部の人たちが日々徒歩でどれだけ移動しているのか…などどいった事情)を理解している職員は限られているということ。若干残念に思うと同時に、自分は村に住む人達にとって、近い存在になれる可能性を感じました。 

 

↓↓怪しげな紫の液体は、APIと呼ばれる紫トウモロコシの粉末と砂糖を煮詰めたボリビアの朝食。結構おいしいですが、何せ甘いので…太った気がします。これをパンと一緒に食べます(より太る)笑。役場は建て替え工事中(しかも予算の関係上2階の建設は数年後笑)、文書庫はお世辞にも綺麗とは言えず…。日本人の私のファイリング術を買ってもらい、後々にエンジニア部門の書類の整理を任される、なんてこともありました。

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オフィスの自分の席の調整

赴任早々から広くて明るい、申し分のない位置にあるデスクを充ててもらっていたのですが、役場内の人の動きが把握しずらい、という難点がありました。なので交渉して移動させてもらうことに。新しい席は役場秘書の隣笑。なぜかというと、出退勤の記録・外出報告・役場のバイクや車両のキーの管理・各種申請の最終承認書類の提出先・村長や議員のスケジュール管理は全てここで行われている、ということに気づいたからです。ここならば多くの同僚と顔を合わせることができ、彼らの一日の動きを伺い知ることが出来る!と思い、村長に直談判したところ、「狭いのによいの~?!」なんて言いながら快諾。秘書も同世代の女性だったので、喜んで隣に迎え入れてくれました。いつも早めに出勤して(とはいえ、自宅は役場の目の前なので苦労はないですが笑)、みんなに挨拶して自分を覚えてもらうように。あわよくば雑用の手伝いもさせてもらい、役場のいろはを身に着けました。  

↓↓ここならみんなと会えるし、なんと小さなお客さんたちが訪ねてきてくれることも!

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活動範囲に関する情報収集…役場内行脚、同僚の活動への同行

村には42の集落があることは同僚の話で分かったのですが、位置関係や集落ごとの特徴、支援の行き届き具合、などのデータへのアクセスが必要でした。役所内を練り歩いて、色んな部署の同僚と他愛のない話をしているうちに、この分野なら誰に聞くとよい、という関係性が分かるように。また実際に集落訪問する際には連れていってもらうよう、日々さりげなくリマインドしていました笑。特に遠い集落は車両がないとアクセスできないので、同僚の協力は必須でした。遠い集落は自分の活動地としては不向きではあったのですが、誘われればどこにでも同行しました。どんなに遠い集落の人たちも村役場に来ることはあるし、同僚が普段どれだけ苦労してアクセスしているのかを理解することも大切。百聞は一見に如かずだったからです! 

 

↓↓子どものいるお母さん対象のワークショップ。ボリビアならではの手順・習わしを学ばせてもらいました。

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↓↓役場と集落は離れていることも多く、時には道端?で契約を交わすことも。

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↓↓救急車を使っての定期的な医師の巡回診療への同行。岩が邪魔をして立ち往生なんてことも多い。

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↓↓橋なき川を渡る必要ある一番遠い集落の訪問。天気の急変で増水することも…。これは怖かった。

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オフィスワーク…レポートやツールの作成

オフィスでの時間の使い方ですが、外出前後の報告書の作成に充てることが多かったです。同僚に倣ってのことなのですが、正直ボリビアという南米の最貧国と言われるところで、ペーパーワークが機能していたのが驚きました。もちろん言語はスペイン語なので、同僚にプルーフリーディングをお願いし完成させていました。これは語学力向上にも役立ちました。また、自分の活動が本格始動したら使うであろうツールの作成は少しずつ進めていました。いざ活動が始まると、集落への長時間の歩きの移動やら、異文化へのさらなる適応やらで体力・気力を使います。ましてや、私の任地は標高3000メートルほどで体力を奪われるので時間のかかる準備は計画的にしておいて正解でした。 

↓↓特に最初のうちは言語の壁もあるので、紙芝居等のツールは役立ちます。

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よき理解者・協力者獲得

よそ者…という表現が正しいか分かりませんが、外から来ている自分には、仕事においても日常生活においてもよき理解者・協力者が必要でした。特に村に住んでいる女性同僚とはよく話すようにしました。ちょっとしたこと(オフィス用品はどこにあるのか、上長承認の受け方、日常生活に必要なものをどこで買ったらよいか、日本とは全然形状の違うガスコンロをどうやって使うのか…)でつまづくので、その度にお世話になりました。ポイントは同性である女性陣から仲良くし始めた、というところ。特にラテン文化圏で小さな村…なので男女のことで万が一良からぬ噂がたっては…面倒くさいです。些細ではあるけれど、こんなところにも気を付けるとよいかもしれません。暮らし・活動・語学力がこなれてきたら、からかう感じを良きにあしらいつつ、男性陣の協力者も増やしていきました。唯一、村役場の門番的存在(寝泊りしながら鍵の管理や掃除、なんだったらお祝いごとの時に肉をさばく…などを任されているおじいちゃん)とは最初から仲良くしていました。村役場と私の家は目と鼻の先で、何かと助けてくれる彼の存在はありがたかったです(鍵が壊れて敷地内に閉じ込められてしまった時も、はしごをもって彼が助けに来てくれました笑)。 

↓↓協力者を多く持ち、かつ自分の活動に巻き込むことは大切です!

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まとめ:『自分が変わる』の精神が役立つ!

協力隊に限った話ではないと思うのですが、異文化の中で活動する・生きるには、誰かに何かをやってもらうのではなく、いかに出来るよう自分で動くか・自分が変わるか、が大切です。また日本の日常生活ではあり得ないようなことが日々普通に起こるので笑、発想の転換ができると精神的にも楽だし、結果として活動にも幅が出ます。真面目な隊員であればあるほど「要請書には書いてなかった…」とか、「所属先が自分の活動に理解がない」と悩み、他に求めてしまいがちですが、自分が変わってなんぼだ!ということを早いうちに頭の片隅に置けるようになるのが私としてはオススメです。こうした思考は帰国後の仕事や人間関係でも役立っているなぁと思います。

 

大分長くなってしまいましたがこの辺で。

 

 

#049 青年海外協力隊:任地編_日々の活動

今日は日々の活動内容について。まずは書面上受け取っていた要請内容は下記の通り。

 

要請内容

職種:村落開発普及員

配属先:村役場(農業省所轄チュキサカ県ヤンパラエス村)

プログラム:村民の生計維持、収入向上

期待される業務:村民の生活改善、女性グループ支援

 

ちなみにこの要請ですが、現地のニーズに基づいて任国と日本国が申し合わせている内容ですが、手続き自体に時間を要するため、要請作成時~派遣までにタイムラグが生じます。中には政権が代わってしまい、もともとの要請内容を知っている現地担当者がいなくなってしまうケースやニーズそのものが変わってしまうこともあります。致し方ないことです。なので、これは私個人の見解ではありますが、要請内容をベースに、派遣時の状況で活動内容を自ら能動的に微調整していくのが大切かなと思います。

 

 

実際の活動内容

私の場合は要請作成当時と派遣時のニーズの乖離が少なかったようです。実行した活動をまとめると大きく5つ。あと心構えとしては「村の何でも屋」を意識して、いつでも声をかけてもらえる、頼ってもらえる存在を目指していました。

 

その①:集落の先住民女性グループの支援

私の派遣されていた村は伝統的な織物が有名な地域。織物は生計を維持していくための貴重な現金収入源とも言えます。主に村の先住民の女性がその作り手ですが、販売ルートへの乗せ方や、品質管理に関しての知識については必ずしも長けていません。また販売先は都市部なので村、ましてや遠方の集落ともなると個人よりグループで協力体制を構築して販売する方が効率的です。グループ活動には初期投資が必要で、村役場では支援の枠がありますが、その存在や申請の仕方を知っている人はほぼ皆無。

 

そこで協力隊員である自分が出来ること、ということで、それらを分かるように説明し、女性グループのメンバー自身で実行できるように、後押ししてみることにしました。彼女らも私もスペイン語第一言語でないことが共通していたので、ゆっくり話したり、紙芝居で図解したりとコミュニケーションをとる日々でした。

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また基本的には子だくさんの地域です。残念なことに南米最貧国であるボリビアの乳児死亡率は高いです。しかもその原因が知識があれば防ぐことも可能な「下痢による脱水」であることも。女性が集まる=子育て担当の集まりでもあるので、自分の活動には子育ての際に知っておいてほしい衛生や栄養の概念等も一緒に学ぶ機会を設けました。理解度の確認もしたかったので、基本的には一緒に実践する形をとりました。

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その②:集落巡回・学校での衛生教育

日本で生まれ、育っている私たちにとって衛生の概念というのはごく当たり前のことかもしれないですが、それが当たり前でない国や地域があります。ボリビアもひょっとするとその一つ。時に看護師の資格を持つ協力隊の仲間の力も借りながら、手作り紙芝居なども駆使して、手洗い講習会などを行いました。ボリビアの人たちにとってはとてもモチベーションにつながるので、講習参加者には手作りの修了証書を渡しました。

*オフィスで事前準備で紙芝居の色塗りをしていたら、興味をもった同僚が「いい案ね。私の仕事にも取り入れようかしら」なんて言いながら手伝ってくれました笑。同僚の仕事への意欲の底上げにもなったようで、私としては願ったり叶ったりでした!

 

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その③:環境教育(ゴミ問題への取り組み)

かつては紙を沢山使うことも、プラスチック製品の存在もなかったであろうボリビアの村落部。時代は変わって環境問題に取り組む時期が来ています。役場の環境担当者から依頼があったこともあり、また同時期にアメリカ平和部隊の環境ボランティアがいたこともあり、2人で取り組みました。手作り再生紙の講習会を通じて楽しみながら学んでもらいました。また最近ではごみのポイ捨ても深刻。すべてが有機物であった時代にはポイ捨てしても土に返るので問題なかったかもしれないですが、今これをやってはそこら中がごみ山に。このあたりのトピックも紙芝居などを使いながら、次世代のために美しいボリビアが残していけるよう、巡回指導を行いました。

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その他:ラジオ番組の放送

ボリビアの村落部ではみなラジオをよく聞きます。長距離を徒歩移動しながら、羊を追いながら、そして自宅でも。地域のラジオ局が枠を快く下さったこともあり、隣村の隊員と一緒に週に1回ラジオ番組を持つことにしました。上記で紹介してきた活動のこと、日本の暮らしのこと、村の人たちに伝えたいこと、普段私たちが考えていることなどを事前打ち合わせし、スクリプトを書いて臨みました。もちろんスペイン語での放送なので、準備は周到に。とてもよい勉強になりました。また普段の活動では直接伝えることのできる対象が限られていますが、ラジオはより多くの人に普及できるのがとってもありがたかった。

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その他:日本文化紹介(近隣隊員との共同開催)

近隣隊員と共同で日本文化紹介のイベントも行いました。普段我々青年海外協力隊が活動したり、信頼関係を構築するにあたっては、自分たちがいったい何者で、どんな国から来ているのかということを知ってもらうことも大切です。私がボリビアに派遣されていた2007年~2009年にかけては国内で自由自治を求める県が出てきたり、それがきっかけで文民と警察の衝突やストライキが蔓延化していた時期です。折り鶴をみんなで作りながら平和を提起するようなアクティビティも行いました。

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こうやって2年間の活動を振り返ってまとめて書くと、なんとも無駄のない、優等生隊員のようにも思えますが、これらは数々の失敗、試行錯誤を重ねた集大成です!失敗談なんかもこの先どんどん思い出して書くようにしますね!

 

今日はこの辺で。